WordPressとはCMS(コンテンツ管理システム)と呼ばれるブログ投稿管理システムです。PHPで作られておりMySQLを使うことから普通のレンタルサーバーで動かすことができます。オープンソースで無料なため2010年前後辺りからシェアが爆発的に増え、今は世界のWEBサイトの4割ほどがWordPressで作られていると言われています。
目次
WordPressが人気の理由
普通のWEBページは1ページずつ手書きでHTMLファイルを作り、各ページをリンクで繋げる必要がありました。WordPressだとテーマと呼ばれる基礎の骨組みさえ作ってしまえばサイト上のあらゆるページリンクを簡単に出力できるため作業効率が増え、人力では不可能だったページへの誘導が可能になります。
WordPressそのものはブログを作るためのCMSですが、豊富なプラグインやテーマの拡張性のおかげて小中企業のコーポレートサイトを作ることにも効率よく利用できます。ブログ用のCMSなため記事作成も非常に楽でコーディングの知識が無い方もWordを扱う感覚でサイトの運営が可能になっています。
始めこそは手動でサーバーへインストールしなければいけませんでしたが、今はWordPressに特化したレンタルサーバーも多く、自動インストール機能もついています。これまで面倒だったインストールも5分以内に終わり、すぐにサイト運営が始められる態勢になっています。
SEOに強い
WordPressが人気になった理由のひとつにSEOに強いことが挙げられます。実際にWordPressの構造がSEOに最適化されており、知識のない人でも簡単にSEO対策が可能です。ただし、今は全員がWordPressを利用している状況なのでWordPressを使ったからSEOは万全!という事にはなりません。
WordPressを利用するメリット
クライアント側
例えば会社の各ページを普段更新することは無いと思います。よくあるページとして「お知らせ」がありますよね?そのお知らせはこれまでは保守しているWEB制作会社に記事作成を依頼していた方が多かったと思います。WordPressなら「お知らせ」だけをブログで日記を書くように作れるため更新速度が上がり保守費用も下げることができます。
最も利点があるのはお問合せフォームだと思います。WordPressなら高機能なお問い合わせが無料で利用できます。もしお問い合わせを独自に設置する場合はかなりの費用が取られます。
また、WordPressはPHPでできているためECサイトやSNSだって作れます。ECサイトとして作るなら既存の無料プラグインを使えば格安でネット通販を始められるでしょう。もしくは、社内システムとしてWordPressでSNSを作ってしまうこともできます。
僕は実際にWordPressを利用して社内用の情報共有システムを作った経験があります。社内の様々な情報を統括して、新入社員が社内報で学んだり営業の売上を視覚化したりなどかなり複雑なことが可能です。
エンジニア側
無料のテーマが大量に配布されているためクライアントと打ち合わせしたデザインに似たテーマを探して改修すればかなりの時短になります。なにより普段HTMLしか触ったことがないコーダーでもネットで調べながら機能を盛り込めるので若干プログラマー寄りの仕事もこなせるようになります。
無料で有能なプラグインが多く配布されているので実装したい機能の殆どはプラグインでまかなえます。クライアント側のメリットでも書きましたがお問合せフォームを無料で簡単に設置できます。このお問い合わせを使うためだけにでもWordPressを利用したいくらいです。
デメリット
ページ速度が低速
WordPress自体が低速なためページ表示を速くするのに苦労します。しかし、最近はWordPress特化のレンタルサーバーが増え、実際にかなりの速度が出るようになったので今はあまり問題としなくても大丈夫です。高速化してくれるプラグインもありますので工夫次第で問題ないページ速度を出せます。
セキュリティが不安
セキュリティが決して弱いわけではなく圧倒的なシェアを誇るため狙われやすいのが不安材料です。セキュリティ対策のためサーバー側で海外からのアタックを禁止したりできるようになっていますがハッキングの可能性が高いということは頭に入れて置かなければなりません。
WordPressの更新でエラー対処が必要な時がある
常にアップデートが行われています。合わせてプラグインもアップデートされているのですが、特定のアップデート時期でこれまで使えていたWPタグが使えなくなったり、プラグインがエラーを吐いたりします。そうそう無いのですが今まで問題なかったことで記事投稿ができなくなったりなど絶妙に迷惑なエラーが出てきます。
大幅なアップデートで投稿機能がまるっと変わったこともありました。そういうタイミングで多数のクライアントから同時に連絡がきてパンクすることがあるかもしれません。
WordPressの紹介
このサイトもWordPressで作られていますので管理画面を紹介します。
この表のようなシンプルなデザインで管理画面が作られています。左側に投稿や設定のメニューが全て表示されています。投稿メニューをクリックするとこれまで投稿された記事が一覧で確認できます。
記事投稿画面
WordPressの投稿画面は1度リニューアルされたのですが、上記のようなブロックエディタと呼ばれる投稿画面になっています。上記の画像は実際に今書いている記事のスクリーンショットになります。パット見はWordのようなメモアプリ風の感じになっていると思います。
基本は見出しと文章を書き、たまに画像を入れるという作業だけです。記事を書いたらカテゴリーにチェックを入れて記事の投稿を完了させます。
無料ブログを使ったことがある人には分かると思いますが、無料ブログより投稿の仕方が簡単で分かりやすくなっています。しかも高機能です。
WordPressは今後も発展をし続ける
もうWordPressは世界のWEBサイトの覇権を握ってしまったといっても過言では無いと思います。今もまだ意欲的に更新し続けられているので他のCMSが追い越すのはかなり大変でしょう。日本製のCMSにMovable Typeというものがありますが、10年前に割と使われている匂いはしましたがこの5年ほど文字すら見かけません。
WordPressはこれからもどんどん活躍するCMSで、仕事もあり続けると思います。今からWordPressを学んでも遅くないですし、逆に使いやすくなった今が学び時とも言えます。